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「高性能で安全な原発を今後も新設していく」・・・これが読売のスタンス。読売新聞9/7朝刊の社説に「原発推進」の社説が載りました。読めば読むほど怒り心頭です。電力危機で脅して、安全神話復活、あげくの果てに核武装論までちらつかせた読売の社説はだまって見過ごせません。シェアNo.1の大新聞がまことしやかに喧伝するウソと下心について検証してみました。
「展望なき『脱原発』と決別を・・・再稼働で電力不足の解消急げ」読売新聞9/7社説
◆「原発がゼロになると全発電量の3割が失われる」というウソ・・・3割という数字はこれまでもずっと言われ続けてきたが、発電設備容量では2割です。しかも、火力の利用率は50%、水力で20%、つまり他の発電所を遊ばせて原発を目一杯動かして3割という数字を出しているのです。
◆「来夏は全国平均で9%の電力が不足する」というウソ・・・記事には根拠が示されていません。夏のピーク需要合計が全国で1億7千万キロワットに対して、原発を除く供給力合計で1億8千万キロワットあります(環境エネルギー政策研究所)。どこから9%不足という数字が出るのでしょう。
◆「火力発電の燃料費3兆円増で、料金2割アップ(産業用で4割)」というウソ・・・これまでの料金に火力用燃料買い増し分を単純に足しただけの数字がそのまま料金になるなら、こんな楽な商売はありません。それより、原発事故処理や今後の廃炉などのコストがなんら示されていません。こんな片手落ちのコスト計算がありますか。
◆「1%にすぎない自然エネルギーに期待できない(水力8%)」というウソ・・・自然に恵まれた日本の自然エネルギーの潜在ポテンシャルは20億キロワットといわれています(環境省)。日本はそれを使っていないだけ。スペインでは40%、ドイツで17%(目標は40%)がすでに自然エネルギー発電です。
◆「蓄積した高い技術と原発事故の教訓を、より安全な原子炉の開発に活用」というマチガイ・・・福島原発の破局的事故の収束と検証を抜きに、こんな夢みたいなことを安易に言うべきではありません。こういう物言いが「安全神話」を再生産するのです。
◆◆「日本は原子力の平和利用を通じて・・・核兵器の材料になり得るプルトニウムの利用が認められている。こうした現状が、外交的には、潜在的な核抑止力として機能している・・・」というホンネ・・・これが読売の本音なのか!大新聞が核武装という下心を見せられるほど日本は変わってしまったということに愕然とします。この一言からだけでも、原発の即時廃止こそ平和への道でもあることを確信します。
■「首相は、感情的な『脱原発』ムードに流されず・・・(原発を)推進すべきだ。」というヒラキナオリ・・・脱原発を「感情論」と切って捨てる読売新聞は原子力ムラの一員として今回の事故の責任を取らなければいけない。
ざっと、このような内容でした。ぜひ皆さんのご意見もお聞きしたいです。
「展望なき『脱原発』と決別を・・・再稼働で電力不足の解消急げ」読売新聞9/7社説
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