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家に帰るとおいしそうな野菜。隣のおばあちゃんから間引いたコカブをいただきました。おばあちゃんの顔が目に浮かびます。採りたて野菜は本当においしい。
現在栃木県の野菜はホウレンソウとカキナが暫定基準値を超えるヨウ素131が検出され出荷停止になっています。残念ながら今の状況においてはこの野菜にも放射性物質がついていることは明らかです。どうすれば良いか?作った人のことを考えると簡単に捨てることはできません。妻は「食べても大丈夫?」と私に聞きます。「採りたてで美味しそう。でも心配」・・・いろいろ考えましたが、私はこのコカブを食べようと思います。政府が言うように大丈夫だから食べるのではありません。この食べ物からは逃げられないような気がしたからです。
コカブを桶に入れて水を流しながら良く洗います。表面についているであろう放射性物質をできる限り洗い流すためです。食べ物に対して失礼かもしれませんが「除染」というわけです。今日は一晩このまま水につけておきます。明日、また洗って明日の晩のみそ汁にでもしようかと思います。加熱調理によって揮発するヨウ素も多いはずです。これでかなりのヨウ素は除くことができるはずです。わたしたちは夫婦とおばあちゃん、合わせると平均年齢60才以上ですから若い人より影響は小さいはずです。言い訳のようにいろいろ考えて、このコカブを食べることにしました。そして食べるからにはできる限り放射能を減らして食べる。
基本原則は、汚染が分かっている水や食べ物は避けること。少なくとも基準値を超えるものは取らない。どうしてもそれが無理なら、一時的には「除染」や「減放射能」をやった上で食べる。それはあくまで一時的なことです。放射能汚染した食べ物を「除染」しながら食べなくてはならなくなったら、はっきり言って人の住めるところではないのです。
東京にいる娘からも電話があり、「水飲んでも大丈夫?料理に使っても平気?」と聞かれました。水道水から放射性物質が検出されている以上、ミネラルウォーターなど水道水以外の水があるならそれを使った方が良いと答えました。水道水しかなければ、浄水器、汲み置きなどによって放射能をできる限り減らして使った方が良いということも言いました。具体的な対処法が必要な時になってしまったのですね。
被災地はそれどころでない状況にあるということは分かっています。福島の現地では毎日が汚染された水道水を使わざるを得ない状況だということもペットボトルの水も不足しているということも知っています。しかし、福島でも30km圏外は「健康に影響ない」というのが国の基本姿勢なので行政は積極的に放射能対策を取っていません。基準の3倍超のヨウ素131を検出した飯舘村についても「他に水がなければ飲んでも差し支えない」と突き放されている現地は本当に悲惨だと思います。こと、放射能に関しては「自分の身は自分で」守らなくてはならないのが、悲しいかな今の状況です。
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